COLUMN 【サイクリングスポット】明智光秀が築いた城下町～京都府福知山～

2022.07.08

京都府福知山市。京都市の北に位置し、京都市から約60km、国道9号線や舞鶴若狭道、JR山陰本線でアクセスができ、明智光秀が築いた城下町として歴史探訪に訪れる観光客も多い歴史ある街。今回は夏空の広がる空の下、福知山の歴史に少し触れようと出かけた福知山サイクリングの模様を紹介しよう。

JR山陰本線福知山駅から出発して街中を走る。この光景、まさに城下町な光景で城攻めな気分が盛り上がってくる。城下町から見上げると石垣の上に見事な白と黒の天守閣。

絵に描いたような日本の城に向かって走るサイクリング。城下の道路には自転車レーンの青い路側帯もあり走りやすい環境だ。

福知山城の天守閣には見事な鯱が。白い雲と青い空、白い城壁と黒い鯱。明治の廃城令で取り壊されたものの、1986年に再建された天守閣。建物自体は新しくとも、この夏空に映える天守閣は明智光秀が居城していた頃の姿を映し出しているようで、タイムスリップした感覚になる。

由良川

百人一首、「由良の戸を渡る舟人かぢをたえゆくへも知らぬ恋の道かな」の冒頭にある由良の戸が福知山市内を流れる由良川だ。滋賀県、福井県、京都府の3府県を水源として京都府の山間を流れ日本海へと流れ出る全長146kmの一級河川。平地古くから河川の氾濫が多く、明智光秀は由良川の治水にも力を入れたという事だ。

由良川のほとりに今も残る明智藪と呼ばれる草木と、光秀堤と呼ばれる堤防は明智光秀の治水事業を今に伝えている。

この明智藪と光秀堤、由良川が実に直角に曲がる場所に築かれているのが驚き。その曲がり方からも河川の氾濫が想像でき、この緩衝材とも言える草木の明智藪と、その背後の光秀堤に明智光秀の思いを感じる事ができる。

鮎の漁場としても知られる由良川。その清らかな流れにアクセントを添えている音無瀬橋もまた、サイクリングで走っておきたい場所だ。白いアーチ状の橋は全長478m。福知山城と並び、街のシンボルにもなっている。治水のため拡幅されている由良川をダイナミックなアーチの下、爽快に駆け抜ける事ができる。

山間の城下町といえば、お土産には和菓子を中心にしたスイーツを想像してしまうだろう。栗や豆の他、地元で採れる素材を活かしたスイーツを目当てにサイクリングでスイーツ屋さんをはしごしたい。

ここ福知山もご多分に漏れず、スイーツ屋さんの宝庫。福知山スイーツと称されて、観光客はもちろん地元の人からも熱い支持を受けている。

栗を使用したテリーヌやパウンドケーキの菓子店「足立音衛門」。福知山の街中にある本店の他、郊外の廃校を利用した「里山ファクトリー」という工場とカフェを併設した施設も出店している人気店。

大きな白い暖簾をくぐって入る店内にスイーツファンならずともドキドキワクワクしてしまうだろう。

陳列台には「やめられない、、、とまらない」とうたわれた和三盆糖入りドーナツが。サイクリング中の携行食にも丁度いい袋入りで、カロリーをいくら消費してもしきれないのがスイーツサイクリング。

美味しいのは健康な証拠と割り切って、お腹にいれながら先に進んでいくことにしよう。