COLUMN 【自転車相談室】転んだ時だけではないグローブの役割 -サイクリンググローブの選び方-
サイクリンググローブの役目とは?
①万が一落車してしまった際に怪我から手を守る。
②路面からの衝撃を吸収する。
③ハンドルから手が滑る事なく、しっかり握れる。
⓸日差しから手を守る。
以上4つの観点から、サイクリンググローブの機能について深堀りしてみましょう。
①万が一落車してしまった際に怪我から手を守る。
転倒や落車の際、受け身などで咄嗟に手をつきます。グローブを装着しておくと、転倒落車の際の手の保護に役立ちます。
手の甲、手のひらともに怪我をしてしまうと治りにくく、怪我によって手が使えないと洗顔をはじめ、日常生活でとても不便です。
グローブを装着する事によって、落車した際、グローブは破れてしまう可能性が高くなるものの、手を保護してくれます。
ヘルメットと同様、グローブもまた安全対策の基本アイテムです。
②路面からの衝撃を吸収する。
走行中ハンドルを握っていると、常に路面からの衝撃がタイヤからハンドル、ライダーの手、身体と伝わり、疲労の原因の一つになります。グローブを装着する事で、路面からの衝撃が緩和される事になります。
多くのサイクリンググローブには手の平側にゲル状のパッドが配置されています。このゲル状のパッドがクッション材となり、路面からの衝撃を吸収してくれます。ブルベやロングライドに行かれる際は、パッド付のグローブを装着する事で、ライド後半や翌日の疲労感が大きく変わってきます。
また初心者の方は自転車の上でリラックスする事が難しく、上級者よりもハンドルから路面衝撃を受けてしまいがちです。
こういった場合にも厚手のパッド付きグローブがおすすめです。製品によって、パッドの位置や厚み、大きさも様々。
実際に痛くなってしまう箇所が分かっている場合は、グローブをお選びになる際にご自分の手とパッドの位置関係を確かめて購入するようにしましょう。
③ハンドルから手が滑る事なく、しっかり握れる。
夏場の暑い季節は、汗でハンドルから手が滑ってしまった事はありませんか?汗をたくさんかいてしまい、手のひらもベトベトになってしまったり、腕から汗が手の平まで伝わってきてハンドルから手が滑ってしまうなど、手の平が濡れてしまうと非常に危険です。
急な雨の際も同様。
吸汗速乾の素材を使用したグローブは汗などの水分を吸ってくれますので、汗や雨で手が滑る事なくハンドルを握り続ける事ができます。
④日差しから手を守る。
ライド中は長時間同じ体勢のまま過ごします。手もずっとハンドルを握ったままとなり、手の甲は長時間日差しを浴び続ける事になります。指切りグローブを装着してロングライドに出かけると、指先は日に焼けて手の甲の部分だけ肌の色が薄くなっていませんか?
これはグローブが日焼けから手の甲を守ってくれている証拠でもあります。
手の甲だけでなく、指先も日焼け対策をするならフルフィンガーグローブがおすすめです。指切りのハーフフィンガーと比べて夏場は暑いイメージのあるフルフィンガーグローブですが、メッシュや薄手の高機能素材を使用したグローブも数多く製品化されています。
気温の高い季節でも通気性の良いフルフィンガータイプのグローブを装着して、快適にサイクリングする事ができます。
また、グラベルなどのオフロードでは木の枝や岩などの障害物への干渉もあるため、フルフィンガータイプのものをお勧めします。
指先でタッチパネル操作もできるスマートフォン対応のものもございます。
指先カットタイプのグローブは、指先が解放されるので小銭の出し入れをはじめ小さいものを掴むのに便利な上、日焼け対策にもなります。女性ならネイルもアピールできます。
日焼け対策の他にも、手は乾燥してカサカサになりやすいので、手の潤いを保つためにもグローブは必須と言えるでしょう。
フィットするものを選ぶ
グローブがしっかりと手にフィットするかどうかはとても大切です。
フィット感はハンドル操作やブレーキングにも深く関わってきます。そのためサイズが合っていないグローブでサイクリングに出かけると疲労感やストレスにも繋がってきます。
手の大きさ、形は千差万別ですので、試着をしてからの購入がおすすめ。
また、フルフィンガーグローブは指の長さもチェックし、指先がきつかったり緩かったりしないように試着をしておきましょう。
今回はサイクリングの際の必須アイテムであるグローブについて、その役目をご紹介しました。
夏にかけて盛り上がるサイクリングシーズン、グローブを着用して安全安心のサイクリングを楽しみましょう。
TEXT/PHOTO THE BASE 南大沢店