COLUMN 【サイクリングスポット】奈良の郡山は金魚の街 ~奈良県大和郡山市~
金魚の街
金魚の街として全国的にも有名で市内には各所に金魚が泳ぐ水槽が飾られ、街中のいたるところに金魚をモチーフにしたオブジェがあり散走するにはもってこいの街だ。
郡山城お堀跡を利用した公園の外堀緑地。本丸までの距離感から、城の大きさが伝わってくる。
郡山城
戦国時代の武将、筒井順慶によって築城され、その後、太閤秀吉の弟である豊臣秀長が城下町としての反映を築いた城跡。現在は天守台が展望台となっており、郡山市内とその東西に連なる山々を眺める事ができる。天守台から一望すれば誰しもが「ああ、殿様はこんな景色を毎日見てたのか。」と感想を持つであろうパノラマビューだ。城内にはバイクスタンドが設置されているので、大和郡山散走の途中で気軽に立ち寄る事ができる。
郡山城の周囲には、城にゆかりのある史跡が沢山残る。なかでも大納言、豊臣秀長の墓所は訪れておきたいスポット。
天下人、豊臣秀吉を支えた弟、秀長。50代はじめでその生涯を終えたが、温厚で人望の厚い人柄で現在では「学問の智将」と呼ばれている。城近くの住宅街の一角にある秀長の墓所、大納言塚には秀長の五輪塔が建ち、門前にある「お願いの砂」と呼ばれる砂に、願い事を頼みに多くの人が訪れてる。
城内にはカフェもあり、市民の憩いの場としても利用されている郡山城。
金魚田と金魚
江戸時代に、藩士の副業として始まった金魚の生産。明治から本業として隆盛を極めた後、20世紀に入り需要が減り生産者も減ったが現在でも年間5800万尾がここ大和郡山から全国各地へと出荷されている。
金魚は金魚田と呼ばれる田んぼ同様の池を使用して生産されており、大和郡山ではその金魚田のある風景を眺める事ができる。お祭りなどで一般的な金魚すくいだが、「その金魚、どこから来たの?」に答えが見つからない人も多いだろう。ここ大和郡山は全国シェア約4割を誇る金魚の街だ。
郡山城、大納言塚から南へ細めの路地を抜けてくると現れるのが金魚田。田植え間近の時期に訪れると水田に見間違えるが、一部の金魚田には防護ネットが張られ、四季を通じて晴れた日には水面に映る青空と雲と合わせ絶景が、写真スポットとなっている。
青空と雲が水面に反射する金魚田。水田と異なり四季を通じてこのような景色を見る事ができる。
金魚田から踏切を渡って北に行くと金魚ストリートと呼ばれる柳町商店街に出る。
金魚ストリート・・・通りのいたるところに金魚が泳ぐ水槽がある商店街。一般的な水槽もあるが、中には古い自動販売機を利用した展示もあり、その展示方法と合わせ見るのが楽しい商店街だ。
金魚ストリートの柳町商店街をはじめ市の中心部にはそこかしこに金魚が泳いでいる。
歴史散走
太平洋戦争中の空襲被害が少なく、明治から昭和初期の建物も多く残る大和郡山市。町家物語館は大正13年に建てられた元遊郭建築の建物だ。名称にある町家という文字を追って訪れると、目の前に現れる3階建てのどっしりとした木造建築に驚く事だろう。
耐震工事を施しながら、建築当時の面影が色濃く残る建物内。遊郭廃業の後、下宿として使われた歴史も垣間見る事ができる部屋。家主の住居部分は装飾が豪華に施され、細部にわたって見ていると、あっという間に時間が経つ。
無料で入る事ができる館内はスタッフの方による懇切丁寧な説明を聞きながら、じっくりと見ていくのがおすすめだ。何気なく過ぎてしまう部屋の各所に、遊郭から下宿へと引き継がれた遺産や家主のこだわりをガイドから知る事ができるだろう。
見どころが凝縮されている大和郡山
市内の縦にJR大和路線と近鉄橿原線が走る大和郡山市。踏切と、細い路地が多く小回りが利く移動手段には自転車を活用してしまうのがおすすめ。また、市街地から少し脚を伸ばしてみたら周辺に点在する寺院や史跡をプラスして見て回る事もできる。中世はもちろん、近世の歴史的遺産に触れ、さらに金魚が楽しめるという意外性。時間の許す限り、知らなかった日本をたっぷりと楽しめるだろう。
- 【グルメ・観光】奈良の郡山は金魚の街 ~奈良県大和郡山市~
- 郡山駅-物見櫓-郡山城-永慶寺-大納言塚-金魚田-金魚ストリート-箱本館紺屋-町家物語館-郡山駅
- 郡山駅から周遊 約6km
- 消費カロリー:約160kcal
- レンタサイクル:大和郡山観光協会(外部リンク)でレンタサイクルが貸出可能です。
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