COLUMN 【サイクリングスポット】歴史散走 小江戸川越 ~埼玉県川越市~
小江戸川越
江戸との繋がりが強く、江戸の文化がいち早く持ち運ばれた土地である川越。江戸時代以前、鎌倉時代には幕府の有力御家人であった河越氏と江戸氏が同族。室町時代に江戸城を築城した太田道灌は川越城も築城。と古くから江戸とのパイプの強さを誇る土地だ。
江戸天下祭りの伝統を受け継ぐ川越まつり。この日出会った浦嶋山車に飾られている人形は1862年の作品。江戸時代から続く祭りとともに、歴史ロマンを感じる小江戸川越を訪れた。
浦島太郎をモチーフにした浦嶋の山車。釣り竿と玉手箱を持ち、江戸時代に作られた作品。
蔵造りと歴史
飲食店やお土産物屋が軒を連ねる蔵造りの通り。左側に続く蔵造り古い町並みの向かい側、画像中央の建物は旧八十五銀行(埼玉りそな銀行の前身)。国の有形文化財に登録されている洋館は大正7年の建設。小江戸からは少し外れるが、存在感がある建物。川越の街は様々な建物があり、決して飽きる事なく散走を楽しめる。
博物館のミニチュアセットではなく、リアルに歴史的建造物が建ち並ぶ小江戸川越。
小江戸川越は本通りから外れる小路にも探求心がくすぐられるから、時間が経つにつれて知らないうちに走行距離も伸びてしまう。
この奥にはどんな建物が?気になる小路に誘われるがままに散走の旅は続く。
メインの通りに繋がる小路が沢山あり、縦横無尽に散走を楽しめる。
時の鐘
小江戸川越のランドマーク「時の鐘」。日本の音風景100選の一つで、江戸時代から現代まで川越の街に時の音色を響かせている。
所謂、時計台にあたる建物で、お寺の鐘と似ているがこちらは高さが約16mもある。現在の建物は明治時代の1894年。物見櫓をイメージさせる3層に及ぶ塔の上にある鐘の姿に必ず写真に収めたくなる建物。
時の鐘の建つ町は多賀町(現在は幸町)。以前訪れた滋賀県の多賀に通じるものか?と思い調べてみると滋賀県の彦根も川越と同じく「小江戸」と呼ばれている事も。
何やら縁のありそうな雰囲気だ。
現在では6時、12時、15時、18時に機械で鳴らす鐘。かつては鐘撞守が登って鳴らしていたという。
氷川神社
七夕の季節には風鈴が飾られて、縁結びの神社として知られる川越氷川神社。パワースポットであるここもまた小江戸川越散走では外せない場所。
見ているだけでもめでたい気分になれる鯛みくじ、涼しげな雰囲気を醸し出す風ぐるまといった何やらワクワクと力が出てくることが多く、面白い。
境内にあるいくつかの施設の中でも面白いのが絵馬トンネル。壁にかけるのではなくトンネル状に絵馬がかけられ、くぐり抜ける事ができる。絵馬をトンネルにくくりつけ、くぐり抜けたら願いが叶いそうな、そんな雰囲気になるから不思議だ。
喜多院
江戸時代の川越大火によって焼失の後、徳川家光が江戸城の一部を移築。そのため、家光誕生の間や春日局化粧の間といった江戸城の一部分がここ喜多院に残る。
敷地内の建物の多くが重要文化財となっており、時間をかけて訪れたい場所だ。ここまで小江戸で歴史探訪を楽しんで来たが、喜多院でまた一つ深く歴史に入り込んだ。
日本三大羅漢「五百羅漢」や松平大和家廟、東照宮など時間を忘れ一つ一つの歴史に触れる事ができる。
多宝塔を奥に。
昭和も大正も
平安から江戸の歴史に触れる小江戸川越の散走。実は近代である大正や昭和もしっかりと触れる事ができる。朝から営業しているお洒落なカフェもある大正浪漫夢通りには洋風建築が並び、昭和の街が残る川越中央通りもまた、レトロ感が溢れ高度成長期の懐かしい雰囲気を味わう事ができる。
街のブロックごとで時代が分かれ、街全体を博物館のような感覚で巡る小江戸川越散走。時間を忘れて時空の旅に出かけよう。
- 小江戸川越散走
- 時の鐘 (WEBサイト 川越市ホームページ)
- 川越氷川神社 埼玉県川越市宮下町2-11-3
- 喜多院 埼玉県川越市小仙波町1-19-2
- 大正浪漫夢通り 埼玉県川越市連雀町
- 川越中央通り 埼玉県川越市連雀町
- 目安走行距離:サイクルベースあさひ 川越店から周遊 25km
- 消費カロリー: 約750kcal
- レンタルバイク:サイクルベースあさひ 川越店
- シェアサイクル:川越市内各所にハローサイクリングステーションがあります。ハローサイクリング(外部リンク)
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