COLUMN 【自転車相談室】雨の日も安全運転!視界を確保するレインウエアの着用ポイント

警察庁は自転車の交通違反に対して、車やオートバイと同様に反則金の納付を通告するいわゆる「青切符」による取締りを2026年4月1日から行う方針を固めました。 これにより今まで罰則の無かった、信号や一時停止線の無視、スマートフォンを操作しながらの「ながら運転」など、危険な運転に重点的な取締りが行われます。 傘差し運転も取締りの対象になっており、雨が多いこの時期は、レインウェアが今以上に必需品になってきますね。 しかしそんなレインウェア、着方によっては安全性を損ねる可能性も!? 今回はレインウェアの安全な着用方法についてご紹介します!

レインウェアを着て自転車に乗っているときって、普段よりヒヤっとするタイミングが増える気がしませんか?

東北公益文科大学の神田教授の実験結果によれば、レインウェアの着用は自転車の運転に以下のような影響を与えると考えられます。*1

(1)レインウェアを着用すると、後方確認に時間がかかる

(2)レインウェアを着用すると、後方の対象物の見落としが発生しやすくなる

(3)レインウェアのフードの状態が、運転中の後方確認の頻度や回数に影響を与える

 

レインウェアのフードが視界を遮ることで、大きく振り返らないと後ろが見えないため後方確認に時間がかかる。しかも大きく振り返ると自転車が不安定になり危ない。また、振り返っても視界がフードに遮られ、対象物の見落としが発生してしまう...。

そして、おそらくはそういったことから、そもそも振り返って確認すること自体を控えてしまう、おろそかにしてしまう、そういう心理的な影響もあるようです。*1

つまり、レインウェアを着ると後方が弱点になってしまうのです!

*1 神田直弥(2017.12) 「レインコートの着用が自転車運転時における確認行動に及ぼす影響」 『東北公益文科大学総合研究論集 : forum21 33』https://koeki.repo.nii.ac.jp/records/394(2024年6月10日閲覧)



上記レインウェア着用時の影響はすべて、フードが視界を遮ることに起因する問題でした。

つまりレインウェアを着用する際は、フードの状態に気を付ける必要があります。

 

後方を確認しようと首をひねったとき、フードの中で頭だけが動いてしまって、視界が遮られてしまうことがよくありませんか?

これは、フードが頭に密着していないために、フードと頭の動きが連動していないことが原因です。

レインウェアBAD.jpg

では、調整ヒモを絞って、フードを頭に密着させるとどうでしょうか。

レインウェアGOOD.jpg

ちゃんとフードと頭の動きが連動して、視界が十分確保できました。

そうなのです。レインウェア着用時、一番気を付けたいのはコレ!

フードの調整機能を使い、できるだけフードと頭を密着させることです!

そうすることで視界が確保しやすくなり、後方確認もスムーズに行うことができます。

レインウェア着用時は蒸し暑くて、フードの調整をゆるめて使うことがあると思うのですが、ここはご自身の安全を最優先!しっかりヒモを締めて、フードと頭を密着させて使いましょう。

ヘルメットを活用することで、フードを頭に密着させることもできそうですね。

レインウェア.jpg

レインウェアを選ぶ際も、フードに調整機能があり、頭に密着できるものを選びましょう。

雨の日に自転車に乗る際は、視界の確保が最も重要です。

レインウェアは視界を遮ることのないよう、フードをしっかり頭に密着させて使いましょう!

また、どうしても平常時に比べると確認の動作に時間がかかってしまいます。スピードを出さずにゆっくり走ることも大切にしましょう!




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